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日常気をつけたい事柄についての説明

耳鼻咽喉科の疾患に対して家庭で注意するべき事柄について説明致します。
緊急時の対処法もご参照ください。
以下の内容は、当院で患者さん方にお渡ししているリーフレットや、
当院で発行している院内新聞で取り上げた内容を元にしています。

1.鼻血の止め方
 鼻血が出たときに、皆さんはどうやって止めますか?
  @上を向いて、後頭部をたたく。A横になって、鼻を冷やす。
  B下を向いて、できるだけ、悪い血を出してしまう。など、
  一般には、いろいろな不適切な止め方があります。
 まず、その鼻血が、軽症か?重症かを見極めることが大切です。

 1)子供の鼻血 
 小学校低学年までの鼻血は、鼻の中央の隔壁(鼻中隔)のごく手前の部分から
 出ていることがほとんどです。
 また、20代前半までの鼻炎を持っている人の場合も同じ事がいえます。
  この手の鼻血は、まず、心配には及びません。
 
   まず、下を向かせ、出血している鼻の中にテイッシュを細く固くして入れます。
  小鼻の部分を両方から強くつまんでうつむかせたままで、
  5−10分間じっとさせておきます。
  その間、テイッシュの交換はせずに、ひたすら圧迫してください。
  圧迫が弱いと、血塊を作ってしまいます。
  また、決して上を向かせないでください
  のどの方へ血が流れて飲み込んでしまうことになり、
  飲み込んだ量が多いと、あとでムカムカして吐いてしまうことがあります。
   圧迫がしっかりしていれば、ほとんどの例では、15分以内に止血します。
  それ以上止まらない場合は、奥の方からの出血が考えられます。
  耳鼻科に連絡してください。

 2)基礎疾患(高血圧、腎不全)などのある人や高齢者の鼻血
  重症の場合があります。
  特に、高齢者の場合、鼻から出る血液よりも、のどへ流れる血液の方が
  多い場合は、かなり大きな血管が破れている可能性があります。
  応急処置は、上記と同じですが、
のどに流れる血液を飲み込まないことが大事です。
  なるべく早めに、耳鼻科へ連絡するか、主治医に相談してください。
   緊急時連絡先:090−1876−6378 院長の携帯です。

2.子供が耳を痛がるとき

1) 風邪をひいて、咳や鼻水が出ていた子供が、
夜中に(または、明け方や昼寝の後に)
   耳が痛いといって泣く場合:
  診断:急性化膿性中耳炎
  対処法:まず痛みをコントロールする
     @ 解熱鎮痛剤を与える:
        医師に処方された解熱鎮痛剤(熱さましのシロップや坐薬など)
        があれば、それを投与する。
     A 耳の後ろから冷やす(冷罨法)。入浴は避ける。激しい運動は控える。
     B 耳鼻咽喉科に連絡を取り指示を仰ぐ。
(院長携帯:090−1876−6378)
     C 痛みが治まっても翌日などなるべく早めに受診しておく。

2)泳いだ後や耳掃除の翌日などに耳を痛がる。じっとしているときはあまり痛がらないが、
   耳を触ったり、ものをかんだりすると強く痛がる場合:
  診断:急性外耳道炎
  対処法:@ 痛みが強ければ鎮痛剤をあげてもよい。耳を冷やす(冷罨法)。
       A 通常は、耳を触らないようにして早めに耳鼻科を受診する。
       B 耳に水を入れない。入浴は避ける。激しい運動は控える。
   

3.アレルギー反応を起こしにくくする方法

1)アレルゲンの回避 「鼻炎の診断と管理のための国際ガイドライン」より抜粋
 a.花粉の回避法
  ・花粉情報に注意する
  ・花粉の多い地方に近寄らない
  ・花粉量の多い日は(晴れた風の強い日)はなるべく外出しない。
  ・花粉量の多い日は、窓やドアを開けない。
  ・外出する場合、正午の前後2時間を避け、マスクやめがねを着用する

 b.ハウスダストのコントロール法
  ●寝室
  ・マットレス、布団、枕にダニ不通過性のシーツやカバーをかける。
  ・週ごとに,マットレス、枕、布団、ベッド周り、ベッドの下の床に掃除機をかける
  ・じゅうたんをはずす。
  ・羽毛枕、羊毛布団、羊毛製の毛布の代わりに合成繊維を用い、
   毎週60℃で洗濯する。
  ・カーテンつり棒、窓枠、食器棚の天井などを毎週、ぬれ雑巾で拭く。
  ・カーテンは、容易に洗える木綿素材とし、頻繁に洗濯する。
  ・掃除機は使い捨てのゴミパックやフイルターのついているものか、
   水タンク型を使用する。
  ・掃除の時には、マスクをつける。
  ・薬品(ダニ駆除剤)でダニを駆除する。
  ●その他の部屋
  ・布張りした家具に埃がたまらないように細心の注意を払う。
  ●子供
  ・ハウスダストに感受性のある子供は、掃除中は、部屋から出す。
   2時間は中に入れない。
  ・ぬいぐるみをベッドに入れない。
  ・おもちゃのダニは直接掃除機をかけるか、
   −20℃(製氷室)で一晩冷却する。
  ●ペット
  ・けっして寝室にはペットを入れない。
  ・アレルギー家系では、毛や羽の生えたペットはなるべく飼わない。
  ・ペットは定期的に洗う。

 c.掃除の具体的メニュー
   「厚生省 アレルギー総合研究事業 アレルギーにならないためと
      アレルギー症状を軽くするための住まい方マニュアル」より
  @はじめに
この掃除メニューは、家庭におけるダニアレルゲンの除去を目的としたものです。
だれでも手軽に費用をかけずに実行できる掃除の方法を下記にまとめました。
 
  A部屋の通風について
    部屋の通風が悪いと、湿度の高い状態が維持されやすくなり、
    ダニが増える原因になります。
    できるだけ通風につとめ、部屋の湿気を外に出しましょう。
    ただし、冬季においては夕方以降の通風は控えましょう。
    逆に湿気を呼び込むことになります。

  B床の掃除について
    a.寝室はできるだけ毎日掃除機をかけて下さい。
    b.寝室以外の床面には、無理のない程度に掃除機をかけて下さい。
    c.掃除機かけはいずれの部屋も、特にカーペットの部屋は
     三日に一回は1平方メートルあたり20秒以上の時間をかけて
     丁寧に行うようにしてください。
 
  C寝具類の管理について
    a.寝具類はできるだけ使う人を特定してください。
    b.晴れた日はできるだけ毎日、布団、毛布などを日に干しましょう。
    c.取り込む際にたたいたあとは、必ず掃除機をかけて下さい。
     もし、掃除機をかけないのであれば、たたく必要はありません。
     たたくことで、ダニが浮いてしまうからです。
    d.1週間に1回は、使用している寝具類の表と裏の両面に
      1uあたり20秒以上の時間をかけて掃除機をかけて下さい。
    e.使用するノズルはなるべく寝具専用のものをお使い下さい。
    f.季節の変わり目に押入から出したばかりの寝具類には、
     高密度のダニが見られます。
      必ず、日に干すか、布団乾燥機にかけた後に、掃除機をかけてから
     使用してください。
    g.シーツ、布団カバーは、少なくとも1週間に1回は洗濯をしてください。
     洗濯回数に見合うスペアのシーツや布団カバーを用意してください。

  D大掃除のすすめ
年に1回、梅雨明けの頃に大掃除を行うことで、その年のダニ増殖のピークを
押さえることができます。家屋内のダニ数全体を減らすと言う意味でできるだけ
大掃除を実施されることをおすすめいたします。
 

4.アレルギーを起こしにくくする工夫
  @食事に関すること
   ・赤ん坊はなるべく母乳で育てる
   ・離乳食は、消化のよいものから順々に。
   ・インスタント食品を避ける
   ・動物性タンパク質(牛乳、卵、肉)や
    脂肪(バター、マーガリン、チーズなど)を過剰に摂取しない。
   ・砂糖の入った飲み物は避ける。
   ・雑穀入りのご飯を取り入れる
   ・おやつに、揚げ物やいわゆる袋菓子を与えない。
   ・ファスト・フードは、なるべく食べない。

  A生活スタイルに関すること。
   ・たくさん歩く。(車の利用をなるべく減らす。)
   ・食事の時はなるべく家族一緒に(テレビは見ないこと)
   ・子供の話をよく聞いてあげる(批判しないで=受容する)
   ・子供にその場限りのウソをつかない。
   ・子供のよい点をほめてあげる。
   ・動物性の寝具はなるべく避ける(羽毛など)
   ・掃除をこまめにする。

5.異物について
 @咽頭異物
  ・魚の骨   
  魚の骨をのどに引っかけました。どうしたらよいでしょうか?
     1.ご飯を丸飲みする 2.笹でのどを刺激する 3.耳鼻科に連絡する
   答えは3.です
   魚の骨がひっっかかる場所は、
   まずいわゆる扁桃腺(口蓋扁桃)が一番多いのです。
   痛みが、左右どちらかに偏っていれば、ほぼ間違いなく口蓋扁桃です。
   この場合、耳鼻科医ならば、ごく簡単に除去できます。
   ご飯を丸飲みにして、骨を奥へ追いやってしまうと、
   むしろ取りにくくしてしまうので、避けましょう。
  
 A食道異物
  ・魚の骨・コイン・入れ歯・錠剤のパッケージ(PTP)など
  食道内に入っている場合は、食道鏡やファイバースコープで取らなければなりません。

 B気道異物
  ・気道異物とは、異物が喉頭や気管または気管支などの
  空気の出入りする管に入り込むことです。  
  これはきわめて危険で、数分で生命の危機に直結する事があります。

   特に、幼小児で頻度が高く危険性が高いのが、ピーナッツ異物です。
  気管を通り越して気管支に入ってしまった場合、重症の肺炎を引き起こし、
  大変危険な状態へ陥ります。
   従って、なんとしても除去しなければなりませんが、そのためには、
  きわめて特殊な麻酔法の上で、高度な技術を要する方法を用いて
  除去しなければなりません。
   
   現在、この、気管支直達鏡検査並びに手術が可能なのは、
  県内では鹿児島大学病院と鹿児島市立病院の耳鼻咽喉科だけです。
   気管支異物はいったん起こしてしまうと、
  本人も家族も大変つらい思いをしなければなりません。
  場合によっては、死亡という悲しい結末を迎えなければなりません。
   将来のある小さい子供が死亡するのは何ともいえず、つらく悲しいものです。
  気道異物は、まず起こさないことが肝心です。
  
   そのためには、
  幼小児(6歳になるまで)には、絶対にピーナッツを食べさせないことです。
   
   現在、某元横綱がビールを飲みながらピーナッツを放り投げて
  口に入れるコマーシャルが放映されていますが、これは言語道断です。
  子供がまねをしないようにすぐにもやめさせるべきです。 

 

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